旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

モモちゃんとトビーくん

タイトルを見てウッカリ来られた方へ。
いもむしの話ですから苦手な方は進まないでね。


台風が日本海に抜けた日曜日。
普通なら台風一過の晴天になるはずが、いつまで経っても雨は降り続いた。

仕様がないので長靴履いてお散歩に出掛けた。

ひとっこひとりいない山道をてくてく。

幸いここいらは風の影響が少なく、
木が倒れたりとかはあまり無かった。


サクラの葉裏にいもむし発見。
烏帽子頭のスズメガ幼虫。
一瞬オオシモフリスズメかと喜びかけたが、
考えたら時期が遅すぎる。

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モモスズメMarumba gaschkewitschii echephron の中齢幼虫でした。
終齢幼虫ではこんなに頭がとんがっていないので、
別の種類のように見える。
頭の変化を見るためにお持ち帰りする。


さらにてくてく。
てくてく。

てく?

コナラの根元にいもむし発見。
短いながらも尻尾があるのでこの子もスズメガの幼虫。
まだ小さいので、蛹化のために降りてきたのではないだろう。
たぶん、台風の雨風で落っこちてしまったのだろう。

「よしよしオジサンが連れて帰ってあげやう。」

「イエイエそこの樹にとめていただくだけで結構です。」

「まぁそう言わずにヘッヘッへ。」

「あ~~れ~」

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と言うやり取りがあったかはさておいて、
家に連れ帰った。
で、濡れないところでゆっくり写真撮影。

落ちていたので、何を食べるのか判らない。
とりあえず、クヌギとフジの葉を与えてみる。
・・・
フジの葉を食べた。
マメ科食いと言うことで、

トビイロスズメClanis bilineata tsingtauica に決定。

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ありゃ?背中にイヤなシミが、、、、

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よく見るとヤドリバエの卵殻が、、、、

と言うことはこの黒いシミはヤドリバエの呼吸口。

ヤドリバエのウジは腹端にある気門(後気門)を
いもむしの表皮に固定し、体内を食べていく。

ボウフラが水面に浮いている感じでしょうか。

ヤドリバエが卵のうちなら剥がしてしまえばよいのだが、
こうなっては助からない。
けれども放置すればハエを飼育していることになってしまふ。

う~~ん
ちょっと試しに爪楊枝で極小綿棒を作って、
ヤドリバエの呼吸口にオリーブオイルを塗りつけてみた。
ウジが窒息死してくれたら儲けもの。


はたしてトビーくんの運命やいかに?