オブラート風の繭・・・ヒメバチとコマユバチの見分け方
なかなか梅雨が明けません。
今年は水不足の心配はしなくてよいのかな?
日曜日のお散歩コースも、降ったりやんだりの今一つの天気である。
本日の記事も今一つである。消化不良でおわるからだ。
さて、虫もあまり飛ばない天気の中、お地蔵さんにくっついていた繭らしきもの。
長径約5mmほど。
脇にいるのは、ウロコチャタテの一種。
繭には糸らしきものが見えない。
質感は薬を包んでいるオブラート紙のよう。
私の好きな蛾の繭にはちょっとないパターンの質感である。
実はかなり以前から気にはなっていたものである。
で、先週にも同じ繭を見つけて、持ち帰っていた。
それが、2・3日前に羽化していた。
ハチさんであった。
こんな、3mmチョイのおちびさん。
産卵管(針)がないので、♂というのは判る。
しかし、種類を調べる気力が萎えるグループである。
パッと見には、コマユバチ科のように見えるが、、、
コマユバチ科は、ヒメバチ上科に含まれる。
ヒメバチ上科は他に、ヒメバチ科とアブラバチ科があり、3科で構成される。
途中経過をはしょって、このハチはヒメバチ上科なので、この3科のいずれかである。
以下、図鑑による3科の区別点。
・前翅の2m-cu横脈が無く、腹部第2節と第3節が癒合し動かない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・コマユバチ科
・前翅の2m-cu横脈はきわめて退化し、腹部第2節と第3節は自由に動く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・アブラバチ科
・前翅の2m-cu横脈はある。腹部第2節と第3節は自由に動く。
・・・・・・・・・・・・・・・・・ヒメバチ科Ichneumonidae
となっているので、ヒメバチ科に落ち着いた。
ヒメバチ科は現在日本では1050種が記載され、世界では15000種いるそうで、将来的には60000種になるだろうと言われているそうだ。
なので、ここから先はお手上げ。
コマユバチとヒメバチの区別点には他に後翅の脈にも特徴があるそうで、「r-m横脈とRs脈の合流点」(写真の①)は「Sc+R脈とRs脈の分岐点」(写真の②)の位置関係があるそうで。
①が②より外側にあればヒメバチ科、
①が②より付け根側に来ればコマユバチ科だそうである。
アブラバチ科というのは、アブラムシに内部寄生する小さなハチである。
時々、アブラムシが風船のように膨らんだまま、植物に貼り付いていることがあるが、これがアブラバチに寄生されたアブラムシであることが多い。
(2017.12.17追記;最近ではアブラバチはコマユバチ科の1亜科に戻った模様)
とりあえず、写真はヒメバチ科の一種と言うことで
おしまい。では。