旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

柔らかな武器

先日、イボタガの翅を紹介しましたが、この連休中にその幼虫を見かけました。
名前の通り、イボタノキの葉裏に隠れていました。まだ6mmほどのイボタガの1齢幼虫です。
中胸と後胸に各2本、第8腹節に1本、第10腹節に2本と、合計7本のツノを生やしています。
見た目はアレですが、このツノは肉質で柔らかく無毒なので、攻撃力はまったくありません。
でも怒らせると体をクネクネさせてツノを振り回します。
卵を産みつけようと集まってくる寄生バエを追い払う程度の役には立っているみたい。
ただ、野外で見かける終齢幼虫にはよく寄生バエの卵が付いてます。おそらく脱皮直後の動けないときなどに一斉に産みつけられるのではないかと思います。
みんなで作る日本産蛾類図鑑」というサイトの「イボタガ」のページには私の投稿した終齢幼虫が採用されていますが、それこそゴマ粒を蒔いたように寄生バエの卵をつけています。
かわいそうに見えますが、こういった者達の存在が、極端な大発生を抑えて数のバランスを保っているのでしょう。

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