旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

白い三角

若葉のきれいな季節がやってきました。。
その葉をじっくり見ると、2~3mmのちっこい、いもむし毛虫があちこちに見られます。そんな中、2cm程に育ったいもむしがいました。よく見るといもむしならぬシャクトリムシ。茶褐色の体に白っぽい三角斑が連なっている。

シロオビフユシャク Alsophila japonensis の幼虫だ。

シロオビフユシャクには、クロバネフユシャクという瓜二つの近似種がいるのだが、分布が確認されているのが、どうも中部以東らしい。ということでここ神戸で見られるのは自動的にシロオビフユシャクで良さそうだ。

フユシャクの名の通り、成虫は12月~1月の寒い時期に出現し、不思議なことに♀の翅が退化してなくなっている。敵のほとんどいない冬に出てきて産卵し、新芽の時期に孵化した幼虫は、ほんの2週間程で成熟し、土に潜って蛹になる。ということで1年の11ヶ月は卵と蛹で過ごすわけだ。
人生(虫生?)の9割がたを寝て過ごすなんて、もったいない気がするが、敵をやり過ごすのには好都合なのであろう。
この幼虫、葉っぱの上にいると目立ちますが、大きくなると、昼間は木の幹で丸くなっているため、目立たないようになっています。

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