ヤマトアリバチモドキ
日曜日のお散歩中に見つけた虫。
地面をアリのように走っていたので生時の写真はない。
ヤマトアリバチモドキ Myrmosa nigrofasciata
微針で串刺し。
産卵管(針)を引き出したら結構長い。
♀は無翅なので、老眼で見るとアリにしか見えない。
色目が変わっているので気がついた次第。
背面
産卵管を引っ張り出して腹部が間延びしているが、
生時の体長は5mm強と言ったところ。
アリバチ科Mutillidae に属する。
れっきとしたアリバチ科なのに、モドキとはかわいそうな命名である。
で、アリバチ科のアリバチモドキ亜科Myrmosinaeなのであるがそれは、
前胸背は明瞭な縫合線によって中胸背から区別される事、
と頭部に単眼が発達する事、から
他のアリバチ類と分けられる。
日本産のアリバチモドキは2種。
画像のヤマトアリバチモドキと
ツネキアリバチモドキ Myrmosa mongolica
ツネキ~の方が数が少ないそうだ。
2種の区別点は、
頭盾の中央隆起線が長
くて、
(検索図を見ると、ツネキでは触角の幅の半分未満くらい?)
腹部第2腹板は後半が黒色
(ツネキの第2腹板は全体が黄褐色あるいは赤褐色)
で区別する。
以上は♀の検索で、♂の場合はまた別。
♂は翅があって、見た目普通のハチである。
アリバチ類はアナバチ類やベッコウバチ類、ハナバチ類の幼虫に外部寄生するそうだが、日本産の種類では寄主などの生態はほとんど判明していないそうである。
ではまた。