旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

マンマルコバチ?-仮称だよ(ダルマタマゴクロバチBaeus属の1種?)

この間から気紛れで飼っているハエトリグモの子供。

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まだ2mm程の子供。
特徴のある模様なのに手持ちの図鑑類には該当種がない。
幼体時のみの模様なのかも知れない。

ハエトリグモはクモの中では割と人気がある方なのだが、
分類に関してはまだまだ判らないことが多いそうだ。
(と、ネット上で知り合ったクモ屋さんに伺った。)

まあ、いつの間にか世話を忘れて死なせてしまいそうな
ヤナ予感はするが、しばらく飼って見るつもり。

で、この子の餌用に草藪をスイーピング(※捕虫網を振り回して虫をメクラ捕りする方法)して、スーパーの袋に詰めて帰ったのだが、ここからようやくタイトルのお話し。

袋の中身を拡げて見ていたら、小さな点ツブが歩いていた。
小さすぎてよく判らないのでシャーレに移して拡大して見た。
翅が無く、歩いていたかと思うとピンッとジャンプしてワープする。

写真が撮れないので死んでいただく。ナムナム

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1mm方眼がダブルベッド並みの広さである。
体長約0.6mm。小さい。
そして丸っこい。

胸の側面が脚を折り畳んだ時に納まるように窪んでいる。
縮こまるとダンゴムシのようにほぼ球形になるのだろう。

見た感じ、昔上司が採っていたマンマルコガネを彷彿したので、
仮称「マンマルコバチ」とでも呼んでおこう。

あまりに小さいので、タマゴコバチ科?と思って検索表を斜め読みしてみたがタマゴコバチはふ節が3節とある。
このマンマルコバチ(仮称)ではチビこいくせにちゃんと5節ずつある。

胸の部分が圧縮されて短いため、羽化時には翅があって後で翅が脱落したとか言うのではなく、元から無翅の種類と思う。
が胸が短縮して無翅のため、検索表にある胸の特徴とか翅脈が判らない。

種類数の多いコガネコバチ科辺りだろうか?

見る人が見たら判るのだろうが、私は判らない。
む~~
一応各方向からの写真。

側面

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背面

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3等身である。カワイイ

斜めから

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今週は名前の判らない生き物ばかり貼ってしまった。
まあ、身近な自然にも不思議はイッパイと言うことで。

ではまた。

2010.10.4追記
ネットサーフィンしていたら、偶然そっくりな画像を見つけてしまった。

Baeus属の1種らしい。
この属はコバチ上科ではなく、
クロバチ上科Proctotrupoidea の
タマゴクロバチ科Scelionidae とのこと。

日本産野生生物目録には未記載の属だった。
いろんな昆虫の卵に単寄生するらしい。


2010.10.7追記
日頃あちこちのサイトの難問に解答されている
ezo-aphidさんから有用情報が寄せられました。
名城大の山岡教授により、Baeus属には
「ダルマタマゴクロバチ」という和名が提唱されていました。
詳しくはコメント欄をご覧ください。
ezo-aphidさん、ありがとうございました。