早春のにおいと、それを食べるもの。
山の色が少しやさしくなったような?
と、思いながら山に行くと、
コナラの芽がふくらんでいた。♪( ̄▽ ̄)ノ″
日当たりの良い所では、ヒサカキの花がちらほらと咲いている。
拡大すると、やっぱりツバキの仲間である。
なかなかキレイ。
でも、その花の香りはお世辞にも良い香りとは言えない。
胸一杯に吸い込むと、「えふっ」となる。
昨年、このヒサカキが満開の頃、花を食べている幼虫を見つけた。
腹脚1対、尾脚1対。
ずんぐりむっくりのシャクトリムシである。
「なんの幼虫だろう?」と言うことで、3匹連れて帰った。
すると、1週間しないうちに、繭を作って音沙汰がなくなってしまった。
待てど暮らせど羽化してこない。
こ、これは、、、、、
私がいつも忘れてしまって死なせてしまうパターンの年1化の蛾では?
キリガ類もそうだが、1年の大半を蛹で過ごす蛾は結構多い。
私はどの幼虫がどんな親になるのかを知りたくて飼育をしているので、基本的に個別飼育している。
で、スペースの関係で個々の飼育容器は小さくなってしまう。
それで、真夏の暑さとかの影響をモロに受けてしまうのか、蛹の期間が長いものほど、羽化率が限りなくゼロに近くなってしまうのだ。
加湿を時々忘れてしまう私にも責任はあるのだが。
それはさておき、このシャクトリくん達、根性で羽化してきた。
ただ、会社に保管していたのが仇になり、正月休みの間に羽化してしまったため、見つけた時には、ボロボロになって同定不能になってしまっていた。
この仲間は、~~カバナミシャクといって、見た目そっくりな近縁種が多い種類である。
それがこんな状態ではもうアウト。。。
ショックのあまり見なかったことにしていたのだが、それではあんまりなので、この間、交尾器をだしてみた。
幸い、この仲間は講談社の「日本産蛾類大図鑑」に交尾器の写真が載っている。
特徴の合うのがいました。
バルバ(把握器)が幅広くえぐれがあるのはこの種類。
ヒコサンカバナミシャク Eupithecia antivulgaria
というわけで、1年がかりで
幼虫の正体判明となりました。
しかし、他のカバナミシャク類もみんなこんな幼虫だろうから、野外で見ても結局幼虫では判らないんだろうなぁ。。。。