旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

まだ4月、でも五月蝿(うるさい)

山を散歩すると、顔のまわりをハエがまとわりつく季節になってきた。
ほおっておくと、しまいには目に止まって涙を吸いにくる。
このハエたち、複数の種類があり、和名は「なんとかメマトイ」と言うのだが、いろんな種類がおり、しかも複数の科にまたがっているので、さらにヤヤコシイ。

この「メマトイ」たち、ショウジョウバエ科、イエバエ科、ヒゲブトコバエ科などにいる。
先週の日曜日のお散歩では、2種類ほどまとわりついてきていた。

まずはショウジョウバエ科の
マダラメマトイの1種 Cryptochetum sp.学名間違えた!
!!!!!!!!!! Amiota sp.でした。(2008.4.29修正)

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何十種といるのでくわしい種名はわからない。
他のショウジョウバエ酵母系発酵物に集まるのに対して、この子らはなぜか顔が好きである。
涙を舐めにきているようだが、一説によると、涙中のアミノ酸をタンパク源として摂取するためだと言う話である。

ハハァ、すると蚊が血を吸いに来るのと同じか?でも蚊が血を吸うのは♀だけだが、このメマトイ、顔に集まるものを何匹かつかまえてみたが、♂♀両方混じっていた。写真も♂である。

でも幼虫はショウジョウバエらしく樹液にいて(樹液=発酵物)、危険を感じるとピンッと跳ねるそうである。ちょっと見てみたい。


もう1種は、ヒゲブトコバエ科の
クロメマトイ Cryptochetum nipponense

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これは日本に一種(あるいは二種)の小さなグループ。

九州大学の「日本産昆虫学名和名辞書」で検索すると、これがまとめられた頃はまだ和名が無く、学名のみが記載されていた。

その後の一般の図鑑類にはクロメマトイの和名があてられたようだ。一般の図鑑に和名の無い虫を載せるのはちょっとネ。

でも最近発行された「新訂日本昆虫大図鑑」によると和名が「ヒゲブトコバエ」に変更されていた。
そりゃ、あちこちにメマトイがあるとヤヤコシイもんね。(でも私はクロメマトイの呼び方のほうが好き。だってコイツが1番目にまとわりつくんだもん。。。。せめて、メマトイヒゲブトコバエにして欲しかった。。。。)

さて、この旧クロメマトイ、幼虫はオオワラジカイガラムシの捕食者なのだそうだ。

そういえば神戸は今年、やたらとオオワラジカイガラムシが発生しているので、クロメマトイも増えるかも、、、