あの蛾に名前がついた!
以前紹介したシダを食べる名無しの蛾(記事はこちら->「目立つ待避所」)、
ついに記載された。
シロシダマイコガ Pachyrhabda aedificatrix
書かれているのは「The Insects of Japan 日本の昆虫」
シリーズの第7巻「ニセマイコガ科」
労作である。
日本の昆虫シリーズは最初の3冊が2006年に出版された後は十年近く続巻が出ず、もう出ないものと思っていたが、去年からパタパタと続編が出るようになった。
喜ばしい。
で最新巻がニセマイコガ科。
それによると、
従来は Calicotis属の1種とされていたがこの本で Pachyrhabda属に移され、本属は本種を含めて5種新たに新種記載されている。
日本産蛾類標準図鑑に全く紹介されていないグループだけに図鑑以後の最重要文献と言えよう。
同属に退避シェルターを作る種類がもう1種記載されている。
が、こちらは分布が九州以南で食草はホシダ(ヒメシダ科)なので
写真の神戸の種はシロシダマイコガで良いだろう。
検索表を見ると翅の模様でも区別可能である。
詳しくは本を見てね。
あと、過去記事を書いたときに含まれていた Calicotis属もかなり追加記載されており、日本産は9種(うち新種が7種)となっている。
これらはすべて各種シダ類の胞子喰いだそうだ。
ではまた