キアシマメヒラタアブとか
今シーズンいまだフユシャク亜科の蛾を見れていない。。。
昼間の散歩しかしない、とかを差し引いても見なさすぎ。
数年前のマイマイガ大発生期に餌資源競争に負けて弱体化したところに
暖冬傾向が続いたのがトドメになったとか?
またそのうち復活するだろうけどね。
閑話休題。
昆虫文献六本脚で買った双翅目談話会の「はなあぶ」と言う雑誌を
読んでいたら、マメヒラタアブ属の話が載っていた。
そう言えば標本にしていたなぁと見たら、紹介されていない方の種類だった。
お散歩コースで採ったハナアブはこちら。
キアシマメヒラタアブ Paragus haemorrhous だとおもう。
昨年の7月12日に採集。
本種はキアシマメヒラタアブ亜属 (Pandasyophthalmus) に属す。
小さなハナアブである。
交尾器部分
キアシマメヒラタアブの顔。
複眼に微毛が生えているが、模様はない。
報文で書かれていたのは、複眼に生えた微毛がシマ模様になる
シママメヒラタアブ亜属 (Paragus) 3種についてだった。
こちらの亜属はご近所では採ってないが、1種だけ標本箱にあったので
ついでに紹介。(ついでというかメインかも)
ムチンシママメヒラタアブ Paragus clausseni Mutin 1999
2009年8月8日、三重県伊賀市産
ムチンて何?と思ったら命名者でした。
ムチンシママメヒラタアブの横顔。
複眼に微毛のシマシマがあるのがこの亜属の特徴。
本種には中胸背板にも一対の微毛域があり、亜中条と呼ぶ。
ムチンシママメヒラタアブの正面顔。
かわいい。
ムチンシママメヒラタアブの♂交尾器
ムチンシママメヒラタアブの腹面
矢印部の第4腹板後縁のカーブも分類の参考になるそうだ。
報文によると、従来ノヒラマメヒラタアブP.quadrifasciatus とされていた種は日本に分布しない種であることが判明し、和名をタイリクシママメヒラタアブに改称、
で、日本のノヒラとされていた種はP.clausseni であることが判ったので
和名をムチンシママメヒラタアブ(新称)とした。とある。
著者の方のサイト「ハナアブの世界」では、既に変更がなされている。
詳しくは「はなあぶ」の40号にあるから買って見てね。
ではまた。