タマキスイ続報
昨年暮れのタマキスイの記事について、ひょんなことから、
と言うか大変有り難いことに件の論文のpdfを戴いた。
と言うことで、、、
前回中途半端にしていた交尾器をプレパラートにして観察してみた。
タマキスイの交尾器は、Median lobe;中央片(Penis陰茎)と
それを支える Tegmen;包片 からなる。
包片
ちょっと壊れた~。油滴も残った~。スケールは0.01mm。
中央片
腹面図。スケール0.01mm。
中央片を横から見た図。
中央片は右側の鉤状の部分。
横向きのプレバラートは難しいので実体顕微鏡で直接撮った。
画像が荒いが0.5mmの世界なのでご容赦。
左ににょろにょろ伸びているのは internal sac;内袋で、
硬化した部分は、sclerite of internal sacと言うそうだ。
scleriteは昆虫学辞典を見ると「節片」とあった。
sclerite of internal sacは直訳すると内袋節片?でいいのかな?
sclerite of internal sacの拡大
さて、、、
論文にあったCybocephalus属3種のうち交尾器の形が一致したのは、
驚いたことに キムネタマキスイC. nipponicus だった。
胸が黄色いからキムネタマキスイなのに、、、
胸の色彩は当てにならない、と言うことのようである。
野外で目視したときの決め手がひとつ減ったと言う事で。
弱ったことである。
でも、文献を戴いたおかげで迷宮入り確定だった虫が
ひとつ解決できました。
ありがとうございました。
ではまた