旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

とんがり頭

朝晩、やっと涼しくなってきた。
8月最後の日曜日、クマゼミの声が聞こえない。

山ばかりのお散歩コースの中で、所々にある家庭菜園の草地。
私の歩く場所には平地がないので、こういう明るい草地は貴重である。

イネ科の草を好きな虫がいた。

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クサキリRuspolia lineosa



子供の頃は、こういうのは何でもかんでも「血吸いバッタ」と呼んでいたが、血吸いバッタはクビキリギスのことで、今の時期に見るのは違うんですね。
イナゴを食べる地方では、こいつのことを「アブライナゴ」と呼んで、同様に食べるそうだ。


体色には、緑色型、褐色型、およびその中間型がある。
写真は、緑色型。

大顎は、黄色から橙色まで。

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顔アップ。矢印が大顎。黄色い。
クビキリギスは、もっと赤いよね。

脛節(脚のすね)は、常に黒色。


成虫越冬するクビキリギスとは、頭のとんがりが鈍いので、区別できる。
(発生期も違うしね。クサキリは卵越冬なので、成虫は夏以降に出る。)

同属にヒメクサキリ、オオクサキリがおり、それぞれに地域変異、個体変異があって、その差は微妙なことがある。
体長、大顎の色、脛節の色、頭頂のトガリ具合、翅端の形状、採集地、鳴き声など、総合的に見て同定するみたい。
それでは。