旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

1月のシャクトリムシ

寒いこの時期、常緑の樹木の葉裏を見て回ると、5~6mmの糸くずのようなシャクトリムシを見かけることがある。
たとえば、こんなウバメガシの葉裏。

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お散歩コースでは、他にカゴノキの葉裏でも見かける。

拡大して見ると、胴体の下半分はクリーム白色。
背中側は紫褐色の広い縦線が走っている。

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生まれたてに近い弱齢幼虫である。
ひとくちにシャクトリムシといっても種類は膨大である。
日本産のシャクガ科は、現在900種あまり。

本当なら種類など判るわけないのだが、昨年、同時期に同じ幼虫を飼育しているので、正体は判っている。

ウスキツバメエダシャク Ourapteryx nivea
なのでした。

niveaだって。。。
クリームみたい。
白って意味だったっけ。

飼育経過はこんな感じ。
寒い間は、暖かい時だけチビチビ食べて少しずつ成長し、あとはじっとしている。
変温動物だからできる技である。
恒温動物はこうはいかない。
エコな生き物である。

玄関の寒いところで飼育していたが、2月の初めには中齢になり、

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3月中旬には終齢幼虫になりました。

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第1腹節背面に三角おむすび型の白斑がある。
なんか、トラっぽかったり、犬っぽい模様がありますね。


尾脚を上から見ると、なんというかジェット機っぽい。f:id:insectmoth:20171217061614j:plain

で、4月の初めに蛹化し、

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2週間弱で羽化して、

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無事、正体判明と相成りました。