虫こぶを作るいもむし
外に出るとキンモクセイの花の香り。秋である。
ところで、葉っぱや茎にコブが出来た植物を見たことがありませんか?
これらは菌によって出来るものもありますが、ほとんどは虫の寄生によってでき、虫こぶと呼んだり、虫癭(ちゅうえい)と言ったりします。
原因となる虫の種類も多岐にわたり、ハエの仲間や、ハチの仲間、アブラムシの仲間などですが、蛾の中にも虫こぶを作る種類がいくつかあり、写真のヨモギの茎がふくれた部分には、蛾のいもむしが住んでいます。
トビモンシロヒメハマキEucosma metznerianaの幼虫と虫こぶ
おもしろいのは、虫の名前とは別に虫こぶにも名前があって、トビモンシロヒメハマキの作った虫こぶは「ヨモギクキツトフシ」と呼ぶそうです。
ヨモギにはたくさんの種類の虫こぶができますが、茎の先端が紡錘形にふくらんで、小さな穴からうんちが出ているのが、本種の作る虫こぶの特徴です。
余談ですが、ヨモギには花そっくりに擬態したいもむしがいて、一度見てみたいと思っているのです。
写真家の安田守氏のサイト「イッカク通信発行所」にあるブログ「自然観察な日々」で見て、一度みたいと思って探しているのですが、なかなか見つかりません。この虫こぶはその副産物なのでした。
該当記事はこちら「ハイイロセダカモクメ」