旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

緑色のカゲロウ

お盆休みは田舎に帰って墓参り。後はゴロゴロ。
休みの最終日の16日だけお散歩に出てきた。
お盆の3日間は殺生を控えるためである。
出かけてしまうと虫屋の性(さが)で、なにがしか捕まえてしまう。その予防。

さて、出掛けたものの、所詮都会の裏山では大したものはおらず、採ったことあるような小蛾を2・3摘まんだだけだった。

まぁチッチゼミがそろそろ鳴くだろうと予想して行って、ちゃんと確認できたのはヨシとしよう。
これで近所で聴けるセミはすべて出揃った。


あと、山の稜線を歩いているとへろへろと落ちてきた虫。
緑色だったので、クサカゲロウかと思ったが、さにあらず。
水生昆虫のカゲロウだった。
こんな水の無いところにナゼ?

風に飛ばされたか、遡上飛行しすぎたのか?

捕まえてしまったので、撮影。

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なかなかの美人である。

日本産水生昆虫-科・属・種への検索(2005)の検索表で書いてある通りに進んでいくと、コカゲロウ科Baetidaeに落ち着いた。
さてその後の属の検索で迷子になってしまった。

翅の前縁に斑模様があるかないかで無い方にいってしまったが、翅脈が似ているのはあるほう。

ま、未記載種たっぷりのグループなので、模様のない例外的な存在なのだろう。
研究が進むにつれて、検索表が書き換えられるのは、よくあることである。

と言うことで、検索表を無視して写真のカゲロウは、
フタバカゲロウ属の1種Cloeon sp.
と言うことにする。
独断と偏見なので、間違ってたら教えてね。

翅の付け根の拡大

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後翅が退化して無い。
だからといって、双翅目ではない。

おまけ
前翅の拡大。

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翅脈の記号を判るところだけつけた。
外縁の各翅脈の間にある
独立した短い翅脈は「間脈」と言うそうな。
本種では1本ずつだが、種により2本ずつとか、
他の脈と連絡していたりとかイロイロみたい。

ではまた