旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

ハスオビヒメハマキ

今週は日曜日に採集したミクロ(←小蛾類のことね)を貼っておしまい。

こんなの。

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ハスオビヒメハマキ Sorolopha sphaerocopa

ハマキガ科Tortricidae のヒメハマキガ亜科Olethreutinae に属す。

ヒメハマキガ亜科は殆どの種類が前翅前縁にギザギザの鋸目模様がある。
画像の種にも鋸目模様があるが判るだろうか。
そのためヒメハマキガ亜科は以前はノコメハマキガ亜科と呼ばれていた。


ところでハマキガ亜科では♂の前翅前縁部に折り返しがあり前縁ひだ(costal fold)と呼ばれる器官を持つ。このひだの内側には特殊な鱗粉や鱗毛を持つ種が多く何らかの性フェロモンを発し、交尾時に役立てていると推測されている。

これに対し、ヒメハマキガ亜科では♂の後翅内縁(anal margin)に折り返しがあり内側に変形した鱗粉や翅の基部から生えた毛束を内包する種があり、これを内縁ひだ(anal fold)と呼ぶ。内縁ひだは後脚脛節の毛束と関連している場合もある、そうだ。
内縁ひだも♂特有の器官なので、前縁ひだと同じく交尾に関連した器官だと推測されている。
なお、ヒメハマキガ亜科には前縁ひだを持つ種類もいるそうだ。

ハスオビヒメハマキの翅を拡げたら毛の束が出てきたのでたぶんこれが内縁ひだだと思う。

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ではまた