びいえる?のハナアブ
ネタが無いので夏に採った虫の話。
林の中の樹液近く、変な形の虫が飛んでいた。
止まったところを見てみるとハナアフが2匹重なっていただけと判った。
交尾中?
お散歩ネットで無慈悲に採集。
雑虫の類いでも交尾中なら♂♀の対比が判るので積極的に採集するようにしているのだ。
ところがネットの中を見ると♂2匹。
これは最近増殖している腐女子の喜ぶ案件か?
と言うのは冗談で、昆虫の♂と言うのは案外見境が無くて同種と見ればとりあえずアタックするようで、この場合も避けそびれた♂がたまたま羽交い締めにされたのだと思う。
ムシヒキアブなら共喰いの可能性もあるがハナアブなのでそれはないだろう。
暗い林内の出来事だったので生態写真は撮らず。。。
以下死体写真。
どちらも♂の交尾器を持っている。
ナミルリイロハラナガハナアブ Xylota amamiensis だと思う。
2015.11.02追記**************************************
市毛先生よりコメントをいただいた。
昨年学名が変更されたそうです。
変更後の学名は Xylota danieli Mutin & Ichige, 2014 とのこと
ご教示ありがとうございました。
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Xylota属は近縁種が多く同定難易度は高いそうだ。
「データアップ図鑑日本のハナアブ」に書いてあった
ナミルリイロハラナガハナアブの解説には、
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顔面は黒色で微粉を装う。
後胸腹板は微毛のみで長毛を欠く。
脚は黒色で前・中脛節の先端と基部、後脛節の基部は白色。
後脛節の白色部の下面には黒色毛の列がある。
ミヤマルリイロナガハナアブに極めて近似であるが、
胸背に明瞭な縦条を欠く。(ミヤマは縦条がある)
♂の額は全体に白粉に覆われる。(ミヤマの額の先端は裸体で黒色)
後転節の棘が長くやや曲がる。(ミヤマの棘は短い)
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などの違いがあるそうだ。
側面
顔面
額は全体に白粉で覆われているみたい。
後脚基部
後胸腹板には長毛は生えていない。
転節の棘は比較するものがないので長いかどうかは判らない。
背面
テキトウ深度合成画像なので細部が破綻してる。物差しつけてる画像がこれだけなので、、、
交尾器を伸ばしてない状態で体長は約11mm。
おまけ
♂交尾器後方から
♂交尾器斜め後方から
とりあえずナミルリイロハラナガハナアブは最普通種だそうなので本種にして問題ないと思いますが、、、、
ではまた