ヒゲナガハバチの1種
日曜日のお散歩中、ちょっとしたピークのコナラの葉っぱに
キレイなハチがウロウロしているのを見つけた。
ぱっと見コウラコマユバチかな?と思いながら
写真も撮らずにケースに取り込んで持ち帰った。
翌日、拡大して見るとあら不思議。
中身がハバチに入れ替わっていた。。。
老眼コワイ。
さて、そのハバチの背面。
腹面。
生きてるときはもっと美しいレモン色。
翅脈
第1・第2反上脈(黄色矢印)はひとつの肘室(黄色丸印)につながる、の図。
大抵は各反上脈はそれぞれ別の肘室につながる。
顔面
上唇と同色なので判りにくいが頭盾下縁は湾入している。
背面拡大。
こんな模様のハバチ。
上の翅脈の特徴や、径横脈を持たない、前翅肘脈基部は直線状、前翅肛室は不完全、触角が9節、脚の爪は内歯を持つ、頭盾下縁は湾入する、等の特徴から
ハバチ科Tenthredinidaeのヒゲナガハバチ亜科Nematinaeのようだ。
で、手持ちの文献ではここまで。
ヒゲナガハバチ亜科の属の検索はまだ世間には無いようだ。
適当に片っ端から既知属を画像検索。
ちょっと近そうなのが Nematus属だろうか?
国外の画像の Nematus tibialis というのがネットでは一番近そう。。。
だが根拠がない。
ううう。
また判らない虫がふえてしまった。
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2016年5月13日追記
ツイッター見てたら過去記事の不明ハバチとそっくりなのが
名前付きで貼られてた。
明後日の外来生物の観察会の資料作り。こんなのも登場する予定。Nematus tibialis.ハリエンジュにつく北米原産のハバチ。
検索していくと月刊むしの昨年12月号にハリエンジュハバチ(和名新称)として報告されているようだ。
お散歩コースにはハリエンジュ(ニセアカシア)はたっくさん生えているので納得。。
外来種だったのね。
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だらだら検索してたら、同種っぽいのを
そらさんの「ご近所の小さな生き物たち」でも見つけた。
「ハバチの仲間」の記事に出ている種類がそっくり。
ところでこのハバチ、コナラにいたけれど、関連はないかも知れない。
地形的に小高いピークというのは色々な虫が風で飛ばされてくるのでたまたま止まっていた可能性が高い。
昆虫採集の用語として「吹き上げ採集」という言葉があるくらい。
昔は習性のよく判らない昆虫の唯一の採集方法だったりするくらいである。
言葉は大層だけど、ただ山のてっぺんや崖の上でぼーっとして飛んでくる虫を網で捕まえるだけである。
おまけ
産卵管
ではまた