ハルノチビミノガ
日曜日は雨模様でいまいちだったが、土曜日は天気も良く休みだったので、
私的スプリングエフェメラルであるヘリグロホソハマキモドキを見ることが出来た。
私の思うスプリングエフェメラルの条件とは
・早春の一時期に発生する。
・昼行性でお日様が出ると活動する。
・カワイイ、あるいは美人である。
なので、私的には本種も条件をクリアしているのである。
与太話はおいといて、、、
そこに行く前のお寺の裏手の林の中。
木の幹にいたトビケラのような昆虫。
ハルノチビミノガ Kozhantshikovia vernalis
前翅長5mmの小さな蛾である。
幼虫は小さなミノムシで地衣類を食すそうだ。
♀はオオミノガほど運動器官が退化しておらず、
翅は退化して無いが脚はあって、ミノの外に出て交尾、産卵するそうである。
トビケラっぽく見えるのは鱗翅目の由縁たる鱗粉の幅が狭く、
毛のように見えるせいだろう。
それでもぼんやりした水玉模様があって少しオシャレ。
前翅鱗粉の拡大。
光学顕微鏡の接眼レンズにオリンパスのコンデジTG-3を直接当てて撮影。
細い鱗粉。
試しにTG-3単体で最大倍率で翅面を撮影したのがコチラ。
元画像を50%縮小して、800×550ピクセルを切り出したもの。
なんとなく鱗粉の形が判る。最近のコンデジの威力は凄まじい。
翅を拡げた状態。
ハルノチビミノガ Kozhantshikovia vernalis
本種は本州中部以西に分布。なお、
中部以北には出現期が1・2ヶ月遅いナツノチビミノガ K.aestivalis が分布する。
両種は鱗粉の形が違い、ハルノチビミノガの前翅鱗粉は画像のように欠刻が1個あって矢尻状なのに対し、ナツノチビミノガでは欠刻が2個あるので区別可能とのこと。
おまけ
ハルノチビミノガ♂ゲニタリア腹面
ハルノチビミノガ♂ゲニタリア側面
サックスとファルスが非常に長く、他種から容易に区別できるとのこと。
ファルスは先端が少し曲がってステッキのよう。
ハルノチビミノガ♂ゲニタリア斜め下から
ではまた