旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

セヅノアリバチの♂

日曜日のお散歩コース、9月に入ってようやく、休日と天気のタイミングが合ってきた。
かと言って、良い虫にパカパカ会えることはないケドね。

さて、お寺の廃材置き場
小さなハチが飛んできた。

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セヅノアリバチ Yamanetilla nipponica の♂
なんということでしょう。。。
マクロレンズだというのにうまく写らない。
ストロボの使い方がイマイチ判ってないのだろうけど。。。

黒、赤、黒の配色でアリバチ科だろうとは思ったが、
もちろん現地で種名が判るはずもなく、持ち帰って同定した。

「つねきばち」と言う雑誌の4号にあるアリバチ科の検索で同定してみた。

アリバチ科は♀に翅が無く、♂では普通に翅があるので雌雄の形態差が大きい。
そのためアリバチ科の検索表は♂♀別々に作ってある。

以下は検索表にあったセヅノアリバチ亜科の特徴。

腹部側面。

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第2節に微毛に覆われたフェルト腺がある。
目立たないけれど、楕円で囲んだ部分のこと。
これがないのはアリバチモドキ亜科 Myrmosinae になる。

顔面

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複眼の内縁はえぐれる
えぐれないのはウスヒダアリバチ亜科 Myrmillinae

前翅

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翅脈は翅の外縁に達していない。
(外縁に達するものはアリバチモドキ亜科)

亜縁室は2個のみ
3個あればナミアリバチ亜科 Mutillinae

胸部背面。

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盾板後角部にツノがある。
和名の由来はこれだろう。
♀にはこのような特徴は無い。

セヅノアリバチ亜科 Ephutinae は日本産はセヅノアリバチ1種のみ分布するそうだ。

要約すると、胸部背面の後角部に1対の突起があれば、
検索するまでもなく、セヅノアリバチの♂で決定。
と言うことだそうだ。

ではまた