旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

キノコのお見合い会場

梅雨明けしたら日曜日に雨が降る、のは毎年のお約束。
と言う訳でろくに虫がいなかったので、ちょっと前の写真から。

稜線沿いの日陰に生えたキノコ。
時々黄色いハエが飛び回っている。
たま~に休憩(矢印部)。

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ヒメキイロコウカアブ Ptecticus sinchangensis 7月20日

複数いる場合はいつまでもいつまでも飛び回っている。
少し離れた所に交尾中のカップルをみかけたが、下になっている♀がひとまわり小さい。

写真は撮り逃したので標本写真。

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ヒメキイロコウカアブ Ptecticus sinchangensis 左が♂で右が♀

標本があったのでついでに、、、、
同属のキイロコウカアブも同じ傾向。

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キイロコウカアブ Ptecticus aurifer 2011年10月15日
左が♂で右が♀
ヒメキイロコウカアブに似ているが、一回り大きく、後脚の色彩が違う。


多くの昆虫では卵を抱えるぶん♀の方が♂より大きい傾向がある。
「ノミの夫婦」と俗に言いますな。
が、逆に♂が♀より大きい種類もいる。
そういうのはだいたい特定の交尾場所をめぐって競争が生じる種類である。

樹液に集まるカブトやクワガタがすぐに思い付くが、
アブにもそういうのがいるみたい、と言う話。

たぶんヒメキイロコウカアブにとってはキノコがお見合い会場なのだろう。
♂が集まり、たまにやってくる♀を強い(大きい)♂が順番に連れ去っている。。。。
て感じ?

キイロコウカアブの方はコナラの葉上ですでに交尾中だったものを採集したので交尾習性については判らない。
図鑑にはコウカアブ同様便池に集まるが分布は山地に偏る、
とあるので、こちらはうんちがお見合い会場だと思われる。
ちょっとヤダ。


おまけヒメキイロコウカアブの横向き標本

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ではまた