ヨツボシホソバは2種類いるそうです
日曜日、お散歩コースにいた蛾。
ヨツボシホソバ Lithosia quadra ♀成虫
幼虫は毛虫で、よく雨上がりの木の幹などで薄く生えた地衣類を舐めるようにかじっている。
ヨツボシホソバの幼虫
さて、蛾類通信と言う一般の方には思いもつかない誌名の雑誌があるわけですが。
その261号に気になる記事があった。
「ヨツボシホソバは2種の混合(宮野)」と
「2種に分離された日本のヨツボシホソバ(岸田)」。
上は地元のヨツボシホソバを調査したら交尾器に2型あって実は2種いましたという報告。2種は外見では区別がつかないが交尾器は明確に異なり、記事中では隠蔽種と表現されていた。
下は宮野氏に同定依頼された先生が画像をロシアの専門家に見てもらったら2種の学名が判明したので、片っぽに和名を新たに付けたよ(和名新称)、という報告。
その名前は、
ウンナンヨツボシホソバ Lithosia yuennanensis
中国の雲南省がタイプ産地だそう。
この事は最新の図鑑、「日本産蛾類標準図鑑」にも載っていない。
この雑誌の発行は2011年9月10日、図鑑は2011年4月19日発行なのでタッチの差である。
と言う記事を読んでいたので、近所のはどっちかね?とかねがね思っていたのだ。
で、冒頭の♀はお持ち帰り。
翌日、
産卵してた。
数えたら337個。
ので、
心おきなく犠牲になっていただく。
交尾器を記事の写真と比較してみた。
結果、近所のはヨツボシホソバでした。
ヨツボシホソバ Lithosia quadra♀交尾器、側面
ヨツボシホソバ Lithosia quadra♀交尾器、腹面
ウンナンヨツボシホソバは持ってないので、詳しく知りたい方は該当の蛾類通信の記事を見てね。
おまけ
ヨツボシホソバの卵の拡大。
孵えったらちゃんと放しに行かなくちゃ。
ではまた