葉っぱ1枚、いろんな痕跡。
冬なので生きた虫になかなか会わない。
でもまあ、いろいろ探してみる。
谷筋に生えた背丈ほどのヤブニッケイ。
葉っぱがなんだか変。
ニッケイトガリキジラミの虫コブだ。
普通は裏側の窪みにキジラミの幼虫がはまりこんでいるはず。
裏返してみると、、、
虫コブには主のキジラミはいなかった。
が虫コブの窪みに何やら白い蓋。
白い蓋の拡大
特徴的な放射状の模様。
これは確かコナカゲロウ科の繭だ。
そらさんとこのブログで紹介されて、キバラコナカゲロウと推定されている。
でも穴が開いているところを見ると、これも羽化後みたい。
あと、黄色い円で囲ったところ、
葉の端の方には白くてチミチミしたのが付いている。
カイガラムシの1種だ。
カイガラムシ図鑑を見ると、このタイプでヤブニッケイに着くのは
ヤブニッケイシロカイガラムシ Aulacaspis yabunikkeiのようだ。
ただ、このカイガラムシのコロニーも捕食者によって廃墟になりつつあった。
その捕食者は手も足もないウジ。
タマバエ科の幼虫だ(上画像の中央やや下)。
拡大。
ワックスを出す前のカイガラムシが餌食になってる。
ピントが餌食にあって、肝心のタマバエにピントが来てない。。。
ボケボケ。。。
と言う感じで、色々な痕跡はあるものの現在進行形で元気なのは、
名前も判らないタマバエのウジだけ、と言う悲しい結末でしたとさ。
しかしタマバエ科と言うのは成虫の形態は似たり寄ったりで面白みがないが、幼虫期は、実に多様な生態がある生き物である。
カイガラムシやアブラムシを捕食する種、
ハダニを捕食する種、
屋内でコナダニ類を捕食する種、
(実家が米屋をしていた頃、隅に溜まった糠に湧いたコナダニを捕食しているのを見た事がある。)
植物に寄生して虫こぶを形成する種、
何を食べているのか知らないが、腐葉土の中をうろついている種、
等々、、、
おまけ
別の葉っぱのヤブニッケイシロカイガラムシのコロニー
♂♀で形態が異なる。
ではまた