翅押さえ針(はねおさえばり)とは
昨日の記事の補足です。
翅押さえ針とは、コルクとか堅めのウレタンなどを刺した昆虫針に
ブタ毛を刺したものです。
こんなの。
学生時分から使っているので、もう30年ものの一品です。
タンパク質のくせにどんだけ丈夫やねん。ブタ毛。。。
ブタ毛を使うのは、毛の表面に毛小皮(キューティクル)があるからです。
この毛小皮のおかげで、一方向には滑りがよく、反対には引っかかりやすくなるので、展翅の際、翅がずり落ちないという寸法です。
ヒトの髪の毛でも同じですが、髪の毛をつまんで根本から毛先に滑らすのと、毛先から根本に滑らすのでは、抵抗が違うのが判るかと思います。
だから獣毛であればなんでも良いのですが、ある程度太さがあって丈夫、手に入れやすいという事でブタ毛が使われるようです。
おまけ、ブタ毛の表面構造(スンプ法)
1目盛りは0.01mm
細かなギザギザが見えるでしょうか?
ではまた
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