旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

背中に木の葉・・・・コノハイブシダニ

土の中の生き物ネタは冬までおいておきたかったが、
ネタ不足である。

この間、枯れ笹をしばいたゴミから見つけたダニ。 背面

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コノハイブシダニ Gibbicepheus frondosus だと思う。
イブシダニ科Carabodidae、コノハイブシダニ属Gibbicepheusに属す。

煙でいぶされたような焦げ茶色、だからイブシダニ?
体はかなり硬い。
背面の毛は扁平で木の葉型。

側面

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腹面

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日本産土壌動物検索図説によると、コノハイブシダニ属は日本には1種、コノハイブシダニが千葉県~琉球列島の照葉樹林に普通に生息する。とあり、図説の図版とも一致するので、コノハイブシダニとしておく。


以下、日本産土壌動物検索図説より抜粋
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イブシダニ科 の特徴
体を卵形に丸めることは出来ない。
毛が体を覆い隠すことはない。
脚の爪は3本か1本。(未確認)
体型は振り袖状やツノ状、鎌形や小さな羽根状の付属物はない。
胴体部両側に突出部はない。
背面に脱皮殻などを背負わない。
生殖門と肛門は離れる。
腹面に溝や切れ込みなどの特別な構造はない。
背面に「工」字形の瘤起はない
腹面の毛は分岐せず、すべて単条。
肛毛は2対。(未確認)
体は球形ではない。
背毛はほぼ同長。
全体部と後体部の境界は完全。
体型は角張り、全体は黒っぽい。
背面は特別な分泌物に覆われない
生殖毛は4対。(未確認)

コノハイブシダニの属と種の特徴
左右の桁は離れ、側方に位置する。
胴背毛は12~15対。
後体部は側面から見てなめらかに丸く膨らむことはなく、
後方でえぐられる。
胴背面に畝状瘤起はなく、胴背毛は葉状
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ササラダニの仲間は総じてのろい。
シャーレのガラス面だと滑って上手に歩けなかったので、
湿らせたろ紙の上を歩かせてみた所を動画に撮ってみた。

イジワルして最初は仰向けに置いた状態から撮影。
しばらく起き上がれずにわたわたしてる。
プププ、亀みたい。
ようやく起き上がってもえっちらおっちらと歩くだけ。
土の中にも弱肉強食の世界はあるはずだが、
硬い殻を持つイブシダニ類はマイペース。
食べ物は周り中にある腐葉土なので、まあ、
あわてて走る必要はナイダロネ。

コノハイブシダニの歩くところ動画。
下のリンクをクリックして下さい。
「歩くコノハイブシダニ」(YouTubeへ移動)

ではまた