鞘翅(サヤバネ)に住むカビ・・・Laboulbeniales
先日、いつものようにツイッターのタイムラインを遡っていたとき、
あるリンクを紹介しているツイートを何気なくクリックして衝撃を受けた。
長年謎だったある生き物が紹介されていたからだ。
年に数回訪れる「ツイッターやってて良かった」の瞬間である。
それに、私が最初に気づいたのは、ミズスマシGyrinus japonicus に生えていたもの。
固着性のプランクトン?
なんじゃこら?
生えているのは水中の腹面側ではなく、水上の鞘翅側、、、、
???
で、動物か植物かすら判らず、とりつくしまもないので放置。
その後もたま~~にハネカクシやらゴモクムシとかハエの類なんかに生えているのを見たが、謎のまま。
下の写真はゴモクムシの1種Harpalus sp.に生えていたもの。
いずれも0.5mm弱で、採集して持ち帰った虫を実体顕微鏡で観察するときに初めて気が付く、と言った具合。
で、偶然辿り着いたサイトがこれ。
「神奈川県立 生命の星・地球博物館」の刊行物、自然科学のとびら。
該当ページはこちら
「ラブルベニア属(カビ)の一種 -昆虫体表に生きる究極の菌類-」
子嚢菌の一種だったのか~。
なんでも昆虫類等の体表専門に寄生するカビの仲間らしい。
ヒトで言うところのインキンタムシ(白癬菌)みたいなものか。
Laboulbeniaと言う属名が判ってネットを検索すると、
出るわ出るわそっくりな画像が、、、
ただし日本語のサイトがヒットしない。
英語のサイトばかりなので、詳しく検索するのは断念。
判ったのは寄生する昆虫群ごとに種分化しているらしく、
スッゴクたくさんの種類があるらしい。
取り敢えずLaboulbeniales目の仲間としておけば、間違いはなさそうだ。
カビにまで手を出す気はないので、私にとってはこれで充分解決である。
おまけの光学顕微鏡画像(スケールは0.01mm)
ミズスマシのLaboulbeniales 拡大
右が付け根側
ゴモクムシのLaboulbeniales 拡大
日本では誰も手を出していないみたいなので、我こそは!と言う方は研究してみては?
ではまた