旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

暫定、キアシトゲアシイエバエ

随分と寒くなってきた。
お散歩コースでもそろそろクロオビフユナミシャクが見れるかも?と思ったが、
まだ先のようだ。

ブログネタを探すことしばし。。。

もうハエでいいか。

こんなハエ。


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トゲアシイエバエ属の1種 Phaonia sp.

イエバエ科の仲間であるが、脚が比較的長くてカッコイイ。

イエバエと言えば市販で手に入る本では「日本のイエバエ科」がある。
その検索表に沿って見ていくと、
キアシトゲアシイエバエPhaonia mystica に行き着いた。
んだけど、種の解説にある、腹端部の形状が微妙に違う。

過去の採集品を見てみると、同じ種類を複数採っているので、
そう珍しい種類ではないようだが。

今回採集した♂の腹端部。

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「日本のイエバエ科」に掲載されているトゲアシイエバエ属は42種。
まだまだ未記載種が多いそうなので、どれかに決めてしまうのは危険っぽい。

近縁の未記録種、あるいは未記載種かも知れない。

と言うことで、トゲアシイエバエ属の1種、でとどめておくのが吉な感じ。


オマケ

翅脈

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昔の図鑑の検索だと、M1+2脈が前方に曲がっていないので、
ハナバエ科になってしまうのだが、イエバエ科にもM1+2脈が真っ直ぐの種類が多く存在する。

イエバエ科とハナバエ科を区別するにはCu融合脈を見るのが良い。

イエバエ科ではCu融合脈は翅縁には達することはないが、
ハナバエ科では細くなりつつも翅に達する。

あと、イエバエ科とヒメイエバエ科の区別には、Cu融合脈とA1脈のカーブを見る。

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A1脈の延長線がCu融合脈の延長線と翅膜内で交差するものはヒメイエバエ科で、交差しないものがイエバエ科である。

以前ハナバエ科とヒメイエバエ科の翅の記事を書いたので、見比べると判りやすいと思う。
該当記事→「ハエの季節がやってきた。」

ホントは背中の刺毛についても書こうと思っていたんだけど、、、

次の機会と言うことで。


ではまた