目玉に帽子
一月ほど前、アラカシの葉っぱで見つけた絵描き虫の絵。
細い方の出発点には、卵の殻がある。(画像右下拡大)
食痕の線は3本あるので、この1枚の葉っぱに3匹の幼虫がいたことになる。
潜り跡は、互いに重ならないように潜っている。
一枚の葉っぱの中だけど、個人主義の生活をしている様だ。
この手の小さな蛾が、葉っぱの上でクルクルダンスを踊っていることがあるが、あれ、♀だったとしたら周囲に卵が産み付けられていないか確認するための儀式だったりして、ひょっとして?などと思ってみたり。。。
3本のうち上の2本の終点には、表皮に切れ目が出来ており、すでに脱出した後だった。(左上拡大)
残りの1本だけ幼虫が残っていたので、持ち帰ってみることにした。
フィルムケースに入れて数日後、底に扁平な繭を作った。
3mmほどの小さな小さな繭だ。
野外で見つけることは至難の業と言えやう。
ちらちら見ていたのだが、20日ほどして休み明けに見たら、
羽化して死んでいた。が~~~ん。
とりあえず針だけ刺してそのままの形で標本にした。
モグリチビガ科の1種。Nepticulidae gen. sp.
図鑑には2・3種類しか載っていないが、
日本産は記載されているだけで70種、
未記載種を含めると100種以上はいるそうだ。
と言う訳で種までの探索は放棄。
前から。
頭がモヒカン的。触角第1節が広がって大きい。
横から。
広がった触角第1節の後方側はくぼんでおり、
触角を後ろに倒すと丁度、複眼を隠す様に収まる。
何の役に立っているかはさておき、
このような複眼を隠す様に発達した
触角第1節のことを、「眼帽(がんぼう;eye-cap)」と呼ぶ。
目隠し?
明るいと寝られないたちらしい。
ウソです。ホントのことは知りません。
ではまた。