旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

ふた爪じゃなく、二つ目

ありゃりゃ、もう週末だ。
記事書かなくちゃ。

天気がおかしいと言いつつも、ちゃんと暑くなってきましたね。

さて、お散歩コースの沢筋。と言っても八割方涸れ沢なのだが、一応、水棲昆虫がいくつか生息している。
この日曜日は、こんなカワゲラを見つけた。

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フタツメカワゲラ属の1種 Neoperla sp.
ここで見られるカワゲラのなかでは最大級の種である。

兵庫陸水生物研究会のホームページを見ると、未記載種を含めて、8種確認されているそうだ。
こんな水の少ない変な所にいるカワゲラなど、たぶん未記載種の方だろうから、深追いはしないでおく。
記載論文とか持ってないしィ~。

これの他にも、春と秋には別の小型種を見ているが、これまた、市販の図鑑類では科や属止まりのたぶん未記載ばかり。
カワゲラのような身体の軟弱な昆虫は標本を残しづらいこともネックだ。シワクチャの標本写真では、図鑑も作りにくいと思う。

顔の拡大

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名前のフタツメは単眼が2個しか無い事から来た命名だろう。(多くのカワゲラは3個)
各脚にも爪を2本備えているが、これはみんながそうなので、特徴とは言えない。

フタツメカワゲラ属の翅脈はこんな感じ。

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ついでに♂腹端部

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おまけ
去年の暮れに水中の落ち葉を持ち帰った時に、入っていたフタツメカワゲラ属の幼虫。

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幼虫も、やっぱり単眼は2個しかない。

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鰓(えら)

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体内の気管に直結している。
中の空気が銀色に光ってる。
この空気は最初どこから来たのだろう?
ま、地下鉄の車両はどっから入れたん?的な話はおいといて。

本種ではこの鰓は、各脚の付け根と腹端部に備えている。

ではまた。