旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

鳥糞型いもむしのチャンピオン

鳥の糞に擬態している幼虫はたくさんいる。

有名どころではアゲハチョウ科の若齢幼虫があるが、
蛾の仲間にもたくさんいる。

その中でも見たいなぁと思っていたのがいる。
今、飼育中でやっと繭を紡ぎはじめた。

画像はその数日前。
スカシカギバMacrauzata maxima maxima 終齢幼虫

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ニワトリクラスのでっかい糞。

カギバガ科なので、一応しっぽ(尾突起)がついている。
小さいしっぽ。。。。。。。
以前飼ってたハムスターを思い出す。


スカシカギバ中齢幼虫

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ヒヨドリくらいの糞かしら?
頭部が白くなるのは、終齢幼虫になってから。


見つけたのは3月27日。
ウバメガシの葉の上。
最初、葉っぱにある新しい食痕に気がついて、
葉っぱの裏を覗きこんだりしていた。

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あれ?まさかこのスズメの糞みたいのが?
と、疑いながら、ルーペで見て初めていもむしだと判った。

食痕がなければ絶対に判らなかっただろう。
擬態に自信があるのか、堂々と葉っぱの表に止まっていた。


ところでこのいもむし、新芽が出てきても、
不味そうな古い葉ばかりを食べている、
奥ゆかしいいもむしである。

寄生蜂がいもむしを探索する際には、植物が囓られて、傷ついた時に出す匂いも頼りにするそうだ。
そうすると、新葉をかじるよりも、古い葉をかじる方が、匂いは少ないかもしれない。
栄養の少なそうな古い葉を食べるのは、そんな所に理由があるのかもしれない。

こんなふうに、植物が匂いを出して寄生蜂の行動を操作するとき、
この化学物質を「カイロモン」という。
(=別種の他個体に影響する化学物質)

ちなみに、同種の他個体に影響する化学物質は、「フェロモン」、
同一個体内に影響する化学物質を「ホルモン」
と呼んでいたと思う。たしか。
(本当かどうかは、自分で調べてネ。)

オマケ
終齢幼虫になりたての頃。

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頭デカッ!
(と言うより、体が小さい)

ではまた