旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

ウレシさ半分、間抜けな出会い

神戸の日曜日は、久しぶりに春らしいお天気であった。
コナラも開花し、黄緑色が美しい。


口をぽかんと開けて、上を向いていたら、
ハイカーの方から「調査ですか?」と聞かれた。。。。。。。。。

エストバック1個の調査屋ナンテいません。
第一今日は日曜日である。
職業調査なら、普通平日である。

とりあえず「趣味ですわ」と答えておいた。
口開けて上を向く趣味っていったい、、、、、、、、、、

そんなこんなで、春を満喫して帰ってきた。

閑話休題
ここ3年ばかし、冬場のお散歩コースで探している幼虫がいる。
カギシロスジアオシャクという、幼虫で越冬する蛾だ。
コナラの冬芽ソックリに化けて、ひと冬を過ごすそうだ。

先に紹介した「イモムシハンドブック」にも載っている。

擬態する昆虫は数多くいるが、かなり以前、
昆虫写真家のブログで見かけて、
これわこの目で見ておかねば!
と思っていたのであった。

そんで、しばらく前の3月下旬、
一匹のしゃくとりむしを見つけた。

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膨らんだ新芽の上を歩いていた、
茶色のこぶこぶしたしゃくとりむし。
産毛だらけのコナラの新芽を食べていた。
ナニモンジャロ?
名前の見当がつかない時は、
拉致→飼育。

飼育して5・6日後、脱皮した姿を見て何の仲間かやっと判った。

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探し続けていたアオシャクの幼虫でした。
が~ん、「若葉に擬態」モードになってしまた。

気を取り直して図鑑で確認。
カギシロスジアオシャクを含むGeometra属は日本産6種。

日本産蛾類生態図鑑によると、カギシロスジは第1腹節(A1)の突起は
とても小さく、終齢幼虫の体長は20~25mm。

今回の幼虫の現在。

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体長はすでに30mm。
エラクかっこいい幼虫に変身してしまった。

A1の突起がはっきりあることから、カギシロスジアオシャク以外のどれかに当たることは確か。
図鑑に図示されているのは、6種のうち、4種だけ。
A8の突起が尖っていれば、シロオビアオシャクにソックリなのだけど、これはどう見ても丸い。

解説中に「マエモンシロスジアオシャクGeometra ussuriensisの突起は本属中もっとも細長い」とあるので、これの可能性が高いが、いちおう保留かな?
無事羽化したら報告します。

と言う訳で、この虫の最大の魅力とも言える、
冬芽に擬態した姿を見ていないことになる。

マ、この仲間がお散歩コースに居ることはわかったので、
次のシーズンからは本腰を入れて探そう。
(今までも結構真剣に探してたんだけどナァ…)