変形する前翅
カブトムシやカメムシ、バッタなどは、
厚く丈夫な前翅が、腹部を保護するように出来ており、
普通変形したりしないが、
そ~でもないぞ。と言う、お話。
10月終盤のお散歩コース。
カネタタキの鳴き声も元気がなくなってきた。
一服していた足下に、緑色の葉っぱが落ちていた。
よ~に見えたのは、虫の翅だった。
どうやらアオマツムシ Truljalia hibinonis
♀の左前翅である。
カマキリにでも襲われたのだろうか?
自然死したにしては、鮮やかな色をしている。
アオマツムシの前翅は側面(形態的には前縁)が折れ曲がって、左右の翅でうまく腹部を覆い隠すようになっている。
下の写真は、一昨年撮影したもの。
矢印の部分から先細りになって、
折れ曲がったところの稜線も矢印のところで角度がついており、
かなり立体的な形である。
この前翅、飛ぶときには風の抵抗を受けて、とても不便な気がする。
でも、ちょっとつまみ上げて見ると、、、、
シャキ~ン
隠れていた膜質部が拡がって、平らになった。
こりゃ便利。
たまに街灯の高いところを、上手に飛び回っているアオマツムシを見ることがあるが、
これで納得である。
実際に見たわけではないが、
飛ぶときは、このように前翅を拡げているはずである。
昆虫の飛翔写真を見ることがあるが、
アオマツムシはあったのだろうか?
帰化昆虫とバカにしないで、
誰か撮ってみてください。