旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

秋生まれのキリガ

日曜日のお散歩の話は今度にして、先週の平日のお話。

先週は春に採集したいもむしが、長い眠りから醒めて羽化してきた。

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ハンノキリガ Lithophane ustulata

マァ、地味な蛾だこと。



4月の終わりにコナラの葉っぱに止まっていた中齢幼虫。約17mm

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きれいな黄緑色で、刺毛基板は突出し白色。


体に比べて小さな頭部が、飛び出している。
ということは上の写真は、脱皮直前の眠の状態である。

連れ帰った翌日には、脱皮を終えて、
体長は同じで頭でっかちのいもむしに変身。

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更に4日後、脱皮を終えると、ジミ~な姿に変わっていた。

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更に更に1週間後、
ころころのいもむしになった。

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写真を撮ろうと外に出すと、くりんっと丸まってしまうので、
正確な体長は判らないが、40mm弱といったところ。

で、用意した砂に潜って、一夏過ごし、
冒頭の写真に戻る。と。

一般に、キリガ類と呼ばれるものは、
秋に羽化して、その年のうちに産卵して命を終えるものと、
繭のまま冬を過ごし、早春に羽化して、産卵するもの。
そして、秋に羽化して成虫で越冬し、春になってから産卵するものと、
3つのパターンがある。

図鑑によると、ハンノキリガの場合は、成虫で越冬するタイプなのだそうだ。