ハチに擬態する蛾
神戸でもヒガンバナが咲いて、秋が来たって感じ。
お散歩コースの起点の八幡さん。
そこに生えているカシの樹には、毎年、幹から蛹の殻が、ピョコンと飛び出している。
正体はある程度予想していたのだが、日曜日、その幹に羽化したてのピカピカの新成虫が止まっているのを見つけた。
コシアカスカシバSesia scribai
スカシバガの仲間は、ハチに擬態して身を守っている。
鱗翅目の特徴である鱗粉も翅から退化し、透明なハチの翅に似せている。
止まっていると、ハチではないと判るが、飛んでいるときは区別できないほど良く似ている。
以下文献引用
成虫は8月下旬から9月中旬頃に見られる。
神社の境内のシラカシなどの人工的な環境でも発生する蛾である。
クヌギ、コナラ、シラカシ、ツクバネガシ、クリ、ペカンで発生した記録がある。
この中で主たる食樹はシラカシとのこと。
食樹と言っても葉っぱを食べるのではなく、幹の中に潜り込み、樹皮と木部の間に潜って、小さな部屋を作り、樹液にまみれて成長するそうで、あふれた樹液にスズメバチや甲虫類が集まっていることがある。