旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

家無き子・・・たち

良い天気の日曜日。
空気も乾いていて、暑くても気持ちよい。

お散歩コースのウバメガシの枝に、
アシナガバチの集団がいた。

キボシアシナガバチ Polistes nipponensis

古い図鑑の学名は Polistes mandarinusが使われているが、現在ではnipponensisが使われる。

今は8月なので、普通ならば巣はまだ解散していないはずだが、
巣もないところにかたまって、
この子達はいったいどうしたというのだろう。

何か巣に突発的な事故が起こったのだろうか。

可能性としては、
1.風で巣が飛ばされた。
2.シマメイガ類(ウスムラサキシマメイガなど)の幼虫に巣を食い荒らされて、巣を放棄した。
3.ヒメスズメバチに襲われて、幼虫と蛹を全部強奪されて、巣を放棄した。
くらいかな。

このヒメスズメバチというのは変わったスズメバチで、幼虫の餌資源のほとんどを、アシナガバチの幼虫と蛹でまかなっているそうだ。
ものの本によると、アシナガバチの巣を見つけると、働きバチには目もくれずに幼虫や蛹だけを持って帰るそうだ。アシナガバチはされるがままで反撃もしないそうだ。
で、空っぽになった巣では仕事もなく、残ったハチだけですでに羽化した来年の女王蜂候補を世話して過ごすらしい。

写真のハチたちも、そういった状況なのかも。



おまけ。
アシナガバチ属の分類ポイント(本州産)

中胸側板が細い筋で2つに分かれるもの。(図の黄色線)
・・・・・・・・・コアシナババチ、ヤマトアシナガバチ、キボシアシナガバチ

中胸側板が細い筋で4つに分かれるもの。(図の黄色プラス青線)
・・・・・・・・・フタモンアシナガバチセグロアシナガバチ、キアシナガバチ



アシナガバチ、ヤマトアシナガバチ、キボシアシナガバチの区別点は、

腹部後方に黄色の紋が2対ある。(図の1あたり)
・・・・・・・・・コアシナガバチ

中胸背板に2本の筋がある。(図の2部分)
・・・・・・・・・ヤマトアシナガバチ

上記の模様を、いずれも持たない。
・・・・・・・・・キボシアシナガバチ

残りのフタモン、セグロ、キアシナガは、だいたい見たら判ると言うことで、

ではまた