チャイロスズメバチ侵攻中・・・・神戸市須磨区に到達
神戸の日曜日は、晴れたり曇ったりの過ごしやすい天気で、いつものお散歩コースも気持ち良く歩けた。
アベマキの樹液には、カナブンやオオスズメバチなどのいつもの面々に混じって見慣れない模様の蜂がいた。
姿形はスズメバチそのものなのに、色合いがまったく違う。
この黒っぽいスズメバチ、実はここ数年のうちに、神戸でも見られるかも知れないと思っていた種類なのだ。
チャイロスズメバチ Vespa dybowskii の働き蜂
以前は信州近辺にしか見られない幻のスズメバチと言われていたが、今では北は北海道から西は岡山県まで記録のある勢力拡大中の蜂である。
岡山県の記録は今年の2008年8月になって初めて見つかったものだ。
確か昨年までは兵庫県が、最西端の記録だったはずである。
西に分布が拡がっているのだから、単純な温暖化とかそういうのではなさそうだ。
「なにかを獲得したに違いない」と上司が言っていた。(「それは?」と聞いても答えはなかったが。。。。確かに現在の習性がわかっても、幻時代の習性がよくわかってないから、確認のしようがないかも、、、、)
それはともかく、樹液には3個体のチャイロスズメバチの働き蜂が飛来していた。
これは偶然に飛ばされてきたのではなく、付近に巣があることを意味する。
なんとか一匹とっつかまえて拡大して見た。
顔面
以前紹介したオオスズメバチとコガタスズメバチの顔と比べても色模様がずいぶん違う。
浅黒くて、なんか精悍な感じ。
モンスズメバチに近縁な種類だそうだが、なんか似てるような気もする。
生活習性は特異で、キイロスズメバチやモンスズメバチの営巣初期の巣を乗っ取って、その女王を殺し、残った働き蜂に自分の子を世話させると言うことだ。こういう習性を社会寄生という。
スズメバチ類の中では、他にヤドリホオナガスズメバチでしか知られていない生活方法である。
それはともかく、こいつはスズメバチの中でも、性格が凶暴な部類にはいるそうだ。
見つけてもちょっかいは出さない方がいいようである。