旧「いもむしうんちは雨の音」置き場

ブロガリサービス終了にともない、「いもむしうんちは雨の音」をこちらに保存しました。

水底の悪魔

水気のほとんどないお散歩コースであるが、毎年夏になると谷筋をオニヤンマが飛んでいる。
いったいどこで繁殖してるんだろう?と長らく疑問でしたが、今回ひょんなことでオニヤンマの幼虫と出会いました。

何とか一年を通して、水の涸れない流れがわずかにある。それは砂防堰堤の下部から流れ出した水が細い流れを作っているところ。途中には段差があり、小さな滝もあるが、その流れは30mほどで砂の中に消え、涸れ沢になってしまう。
その子供でもまたげるような細い流れでマイマイガの幼虫がおぼれていた。実際は毛で水をはじいているので、おぼれているというより、浮かんでいると言った状態である。
水深はわずか2cm程度。
そのウニウニしているマイマイガのすぐそばの水底で、何かが動いたような気がしたので、近づいてのぞき込むと、それは巨大なヤゴ(ヤゴ=トンボの幼虫;説明せんでも知ってるか?)であった。そのヤゴが、沈んだ落ち葉の下から身を乗り出して、じわじわとマイマイガの方ににじり寄っていく。。。。
ガブッッ!
マイマイガの首筋にかみついた!
でも、マイマイガの浮力が大きく、引きずり込むことが出来ないので、ヤゴはマイマイガを残してあきらめてしまった。

決定的瞬間はのがしてしまったので、写真はにじり寄っているところです。
オニヤンマ Anotogaster sieboldii 幼虫
(写真左上)

この日は、別の大型水生昆虫にも出会えました。
ヤマトクロスジヘビトンボ Parachauliodes japonicus
(写真右下)

大型の水生昆虫などいないと思っていたが、虫というのはエライものである。小さな環境でも整っていれば繁殖できるんですね。

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