生まれて初めてのウンチ
アリジゴクを知ってますか?ウスバカゲロウの仲間の幼虫のことで、すり鉢状の巣を作るやつ。でも中には巣を作らずに生活する種類もいて、以下の種も巣は作らない。
お散歩コースにある、苔むした石垣に
コマダラウスバカゲロウDendroleon jesoensis の幼虫がいた。
コマダラウスバカゲロウ幼虫
雨のかからない、地衣類の生えた、崖や岩の側面にいることが多い。
写真は左向きで、おおあごをいっぱいに広げています。わかります?
写真は左向きで、おおあごをいっぱいに広げています。わかります?
体にコケやゴミをつけて、周囲に完全にとけ込んでいる。
じっくり見ていくと、6mmほどのコケの球体が石垣に付着していた。「お、マユやん」と持ち帰ったのが10日ほど前。これが数日前羽化していた。(下写真、右下がマユ)
6mmのマユから、全長28mmの虫が出てくるんだから、まるで手品のよう。
矢印部にあるツヤツヤしたものが、この虫が卵から生まれて初めてするウンチである。幼虫期間がおそらく2年以上と思われるので、その間ずっと便秘(?)なのである。肉食だが、体液を吸って生活してるので老廃物は少しですむと思うが、それでも親になるまでウンチはしないというのはすごいことだと思う。